2016年9月24日土曜日

今回のスマホ回線料の引き下げで、MVNO(格安SIM)はユニクロになれるか?

本日は朝から「スマホ回線料、引き下げへ」との-YOMIURI ONLINE- の記事が目を引きました。

総務省は、携帯大手3社が格安スマートフォンの事業者に提供している通信回線の貸出料を引き下げる方針を固めた。

これにより、MVNO(格安SIM)の料金が値下がりし、携帯通信大手3社への値下げ圧力が生じてくるとの図式です。

安部首相が昨秋、突然、総務相に指示した通信料金の引き下げが具体的な形になったのです。

この間、SIMロック期間の短縮や2年縛りの改善などが行われましたが、実質的には大手3社にうまく逃げられていました。

今回はどのように事態が動くのでしょうか?

MVNO(格安SIM)の価格は、現行でもデータ通信のみで1G=500円、通話契約+1G~3Gで1,200円~1,600円程度と相当に低額となっている中で、貸出料の引き下げでどの程度安くなるのか想像できないというか、まさか半額にはならないと思うことから、最大限2割程度か、通信限度量の引き上げになるのではないかと想像します。

今でも大手3社の平均7,000円と比べると雲泥の差がある中でMVNO(格安SIM)への乗り換えが今ひとつ進まないのは通信品質(速度の遅さなどの信頼性)にあるのではと思います。

(これまではメールアドレスのドメイン問題がありましたが、LINE等のSNSの普及により、乗り換えの垣根はだいぶ低くなっています)

そもそも、MVNO(格安SIM)もドコモが卸しているので価格に見合った品質に調整するのは至極当然なことです。

10年?ほど前までユニクロは安物衣料品の代名詞でした。ユニクロを着ていることはちょっと恥ずかしいことでしたが、今ではそれほど抵抗感はなくなったように思います。

着心地を含め品質やデザインが高められことが要因だと思います。

MVNO(格安SIM)も同じことが言えると思います。

成否の鍵は、衣料品に喩えて言うなら、ブランド衣料品を販売する一方で、ブランドを変えたOEMの低価格衣料品の販売を成長戦略の一つに据えることができると ドコモが判断するか否かだと思います。

本家に比べれば劣るけれど、普段使いでは遜色はないと思える品質の回線を提供し、高級路線と廉価販売の両面で利益を得る戦略です。

具体的な戦略としては一人一回線から一人複数回線の時代へとマーケットを拡大していくことだと思います・・・。

それにしても、安倍首相の手腕は鮮やかです。大手3社が譲歩するような形をつくり、その実、市場の拡大を図る、正に成長戦略を進めているのです。

消費者にとっても新たな選択肢が生まれるとともに、 生活の利便性が増すことは良いことだと思います。思惑どおりに進むよう期待しています。
  
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