2016年9月23日金曜日

分譲マンションの住み心地--特有の人間関係

先日来、友人の住む分譲マンションにお邪魔した時に聞いた話を記しています。

お金にまつわる話はひとまず置いて、今回は住み心地、特に居住者の人間関係についてです。

なんとなく戸建てとは異なる感覚なのでは?と思っていましたが、私の想像以上に別世界でした。

・隣に住む人を知らない

戸建ての場合、先祖代々から住んでいることが多くて家族関係から勤務先、独立した子どもの住居まで何から何まで知っていますが、マンションでは隣に住んでいる方の勤め先はおろか、家族構成も知らないとのことでした。

5年間住んでいても、顔もよく知らず、エレベーターに乗り合わせた人が行き先階のボタンを押さないので『どこの人かなぁ?』と思っていると同じ階で下りて隣の住人だったという笑えない話があって、顔を見かけるのも一年に1回程度の偶然の機会だそうです。

階が違えば、まったく知らない人ばかりだそうです。


・他の居住者と顔を合わせるのが鬱陶しい

エレベーターに乗ろうとすると、さきほどまで人がいた気配がしたのに忽然と消えていることがあるそうです。たぶん人の足音を聞いて階段を使って上ったのではないかとのこと。もともと、階段で行ける低層階の方が遠慮したのかもしれないけれど、人に会うのが嫌だと思う気持ちが強いのではと分析していました。

同じマンションの居住者といっても、コミュニティが存在しないため、その関係性は路上ですれ違う赤の他人と同じで、あいさつしても知らんぷりで通り過ぎる人もいるとのこと。

ハイキングや登山では、誰彼にも「こんにちわ」とあいさつし、何かあった際には助け合う気持ちを表しますが、分譲マンションではそんな気遣いはしないほうが良いと気付き、最近ではあいさつを返さない方には最初から素通りすることにしているとのことです。


まとめ
このような人間関係になってしまう理由の一つには施設の共有化があるのではとの友人の説。

エレベーターや機械式駐車場など、誰かが使用していると待たなければならないことがけっこうあって、他人のために自分が待たされることが耐えられないほど長く感じるそうです。

また、容積率が高いため戸建てならば10軒程度の敷地に100世帯ほどが住んでいるため、他人との接触機会が戸建てよりも格段に多くなることも背景にあるのでは・・・。

まぁ、分譲マンションの人間関係は、戸建てでも世代交代により段々に希薄になっていく人間関係の先進型ですね、きっと。

飲み会が慰安旅行が格段に減った職場の人間関係とも似ています。

それが良いとも悪いともわかりませんし、心地よく感じる人がいることも事実ですので、何とも言いようがありません。 あいさつされたら、あいさつくらい返そうよとは思います。
  
スポンサーリンク