分譲マンションのシステムは本当に不思議というか、どうあっても管理会社が儲かる仕組みになっているようです。
- 友人から聞いた分譲マンションの不思議の続きです -
分譲マンションの土地及び建物については、購入者が区分所有する自己所有の財産です。
駐車場用地も区分所有している自分の土地です。
戸建てであれば、空いている自分の土地にクルマを置くのに駐車場料金を支払ったりしませんが、分譲マンションでは料金を払うことが普通のようです。
自分が買った家に住むのに家賃を払っているようなものじゃないか?と聞くと、まさにそのとおりとの返事です。
しかも、周辺の月極駐車場に比べて同程度か僅かに安い程度だそうです。
容積率の高いマンションでは、区分所有している面積が小さいため、駐車場も平置きだけでは足りません。そのため機械式の立体駐車場を設置しているのですが、メンテナンスや立て替え費用が必要となるため別途駐車場料金を徴収しているようです。
とすると、駐車場料金は税金でいうところの「目的税」なので、立体駐車場のメンテナンスや立て替え費用のみに使うのならわかりますが、一般会計に繰り入れられて管理費に補填されているようです。
つまり、管理費を安く見せているだけで、駐車場料金がプラスされた額が実際の管理費となっているのです。
もちろん、駐車場料金の全額が管理費として使われるわけではありませんが(繰越金として次期に繰り越される)、分譲販売時に管理費と修繕積立金を安く見せるテクニックとして使われているのです。
また、分譲後は管理費会計の総額を大きく見せることで、管理会社の担当者は、理事会で「予算はありますから」とか「予算の範囲内です」と金額の正当性や業務の必要性の議論は曖昧にしたまま、前期の役員が決めた既定路線であることを強調して、必要性の乏しい修繕や過大な修繕費を「営業努力」で売り上げているそうです。
前期の役員は役員で、管理会社から数字の並んだ予算書を見せられただけで詳細は関知していないのですが・・・。
結果、駐車場料金は少しずつ食いつぶされていき、修繕積立金を増額されたり、立て替え時に一時負担金を徴収することになりかねません。
ネットで検索すると、どこかのマンション管理士さんがこの問題を挙げており、駐車料金は特別会計(修繕積立金会計) に繰り入れるようにしないと、管理会社の餌食になるだけだと指摘しています。
ちなみに、立体駐車場の立て替えは、かなりの高額です、規模によって異なりますが、たったこれだけのものがと思う程度で5,000万円~6,000万円程度の模様。
しかしながら、駐車料金を特別会計に繰り入れても解決しないことに、この問題の根の深さがあります
他の修繕工事も含めて、管理会社を通さずに管理組合の役員が業者に直接見積もりを求めたとしても、一見の客でしかない管理組合に正直な見積もりを出す業者はほとんどいないでしょう。仮にいたとしたら、その業者は大手管理会社の下請けを外されて干上がることが容易に想像できるからです。
これだけ管理会社の横暴とも言えるカラクリの下に高い維持費を払わされているのに居住者の不満が表面化しないのは、マンション特有のコミュニティの不在が、近所付き合いをしなくて済むマンションのメリッでもあるからだと友人は分析していました。
値下げ交渉や管理会社を変更するためには、誰かが旗振り役となって住人の意見を取りまとめて一致団結しなければならないのだけれど、そういった煩わしいことをしなくても良いところが分譲マンションのメリットだから誰も声を上げないようです。
管理会社にうまく逆手を取られていると思うのは私だけでしょうか。