- 8 月の現状判断DIは、前月比0.5ポイント上昇の45.16
- 8 月の先行き判断DIは、前月比0.3ポイント上昇の47.3
- 季節調整値でみると、現状判断DIは前月比2.8ポイント上昇の46.0となり、先行き判断DIは前月比2.3ポイント上昇の48.9
景気ウォッチャーの見方は、「景気は、持ち直しの動きがみられる。先行きについては、引き続き海外経済や金融資本市場の動向等への懸念がある一方、公共工事の増加や求人増加の継続等への期待がみられる」とまとめられています。
内訳として、 現状判断DI のうち家計動向関連は前月比-0.4ポイントの下落となりましたが、企業動向関連が2.0ポイント上昇、雇用関連も2.9ポイント上昇しました。
先行き判断DIにおいても、家計動向関連の落ち込みを企業動向関連が補う動向となっていました。
「景気判断の理由」
・家計動向関連では「猛暑やオリンピックの影響か、お得意様の富裕層顧客による来店も少なく、高額ブラン ド品や美術品の引き合いも少ない。また、秋冬物の衣料品の出足も悪い」「景気の先行き不安から、消費者が節約するようになっており、1点単価が前年を下回っ てきている」と景気の先行きについて確信を持てないことが挙げられています。
・企業動向関連では「補正予算の執行に加えて、災害復旧関連工事が本格化してくることから、今後の景気はやや良くなる(北海道=その他サービス業[建設機械リース])」「秋口から年末にかけて受注が活発になって、売上も増加する(四国=パルプ・紙・紙加工品製造業)」「受注量は拡大しつつあり、これに伴い売上増の傾向にある(九州=金属製品製造業)」と経済対策への期待感が数値を押し上げているようです。
海外経済や金融資本市場の動向注視、政府の経済政策頼みという状況が続いています。また、グラフからも2006年からの上昇トレンドを維持しているものの、直近で鮮明となった下降トレンドも迫ってきており、いつ腰折れしてもおかしくない危うさを抱え、まさに正念場を迎えているように見えます。