日銀ETF買いの弊害は、買い入れ以前に生じるという意想外なところにも落ちていました。
前日の日経平均は後場寄りから徐々に上がり始め、そのうちスッと上昇する動きは、まさに日銀のETF買いと追随買いを思わせる買われ方でした。
そして、約30分で130円の上昇のあと、13時過ぎにスッと下に飛んで下落したことをきっかけにガラガラと崩れ、倍返しの下落となりました。
夕刻の日銀の開示では案の定、日銀は買っていませんでした。
下落のために意図的に買い上げたのかどうかはわかりませんが、市場には日銀ETF買いを想定したトレードが行われていることは確かなようです。
前日まで8営業日に渡って日銀ETF買いが入っていないことを考えると、今日こそは来ると思う空気が漂いそうです。
・・・しかし、前日を例にすると、確かに基準と噂されている-0.2%を超える下落がありましたが、前場の出来高は6.1億株、売買代金は6876億円でした。
後場の出来高は厚くなるにしても、日銀が707億円買うとすると後場の1割近くを日銀の買いが占める歪 (いびつ) さはちょっと考えられない。
日銀は、早晩、枠の消化のためにも2営業日~3営業日に一回は買わなければならなくなると考えます。
それがいつかはわからないけれど、必ずしも下落したときとは限らず、
上昇日にも買い入れることになるような気がします。
むしろ、下落日を基本としつつもランダムに買い入れたほうが市場の予断を生まないのでは?
日銀買い思惑から疑心暗鬼になって乱高下する相場から早く脱却してほしいですね。
昨夜の欧州株高やNYダウの小幅上昇、前日の反動から強く推移しそうな本日の日経平均。出来高もそこそこに膨らみ、今日こそ日銀が来てくれて、いつ来ても不思議ではない日銀を印象づけてほしいものです。