昔、バブル相場が華やかであった時代、株式取引が「マネーゲーム」と呼ばれたことがありました。
新興市場のIT株は言うに及ばず、ソフトバンク株が連日ストップ高で上昇し、それが3~4日続くと次は一転ストップ安を2日ほど演じ、翌日は再度ストップ高となるような、まさにマネーゲームでした。「財テク」とも呼ばれました。
今の相場はどうでしょう? 日経平均PERが13倍割れ、配当利回り5%株がごろごろ転がっている日本市場は宝の山のようにも見えます。
実際、企業業績の先行きにも懸念はありますが、それでも売られすぎだと思います。
過去の日経平均の動きをたどってみると、2000年以降の15年間を見ても、10,000円を超える上下の値幅が4回生じており、目先のボラ、中期のボラ、そして長期のボラと、各スパンの中で着実に利益を上げることのできる市場として、海外投資家のマネーゲームの矛先の市場になっているような気がします。
1980年代後半から (途中2回の調整を挟みながらも) 一貫して右肩上がりを続けるNYダウとの違いはここにあります。
もし、株価がこのまま下落したとしても、おそらく配当金は株価の下落ほどには減配されないと思っています。
現在、日本企業は300兆円を超える内部留保を積んでおり、配当金総額は年11兆円程度と推計されていることから、経営努力や景気循環の波を考慮すれば、業績悪化による減配は最低限度に抑えられるものと推測します。
ここに、 (為替の変動を考慮しても) 日本株の株価を下落させる海外勢の妙味が 生じているように思います。
日経平均がここで踏ん張るか、さらに下落するのか予断を許さない局面にあるとは思いますが、少し長い目で見れば、もし下落したとしても今は不人気な (倒産リスクの少ない) 主力級の高配当株を虎視眈々と狙うという戦略もあると思います。
このようなことを書くと、証券会社の常套句である『中長期で見たら今が買いの好機』という買い煽りのようにも見えますが、たぶん早ければ3か月、長くても1年未満には買いの好機が来るような気がします。
大底で買うのは無理としても、短期・中期・長期の移動平均線から判断して打診買いを繰り返していけば配当金+値上がり益を得ることができるのが今の相場だと思います。
(長くなりましたので、評価損を抱えている場合の措置はまた稿を改めます)