私が早期リタイアしたのは6年前のことになりますが、正直、世界が大きく変わってしまったような変化を感じる。
まず、一番に感じる変化はリタイアという概念自体が消失してしまい、人は働ける限り働くものだ(働ける限り働きたい)という考え方が支配的になっているように思える。
もちろん、働くこと自体を否定するものではないが、サラリーマンのように定年退職を前提とした職制と働き続けることのミスマッチが解消されることなく、働き続ける価値の植え付けが行われているような気がする。
(自営業や農業などは生涯働き続けやすい属性を本来的に有しており、働くことと生きがいがマッチしている例が多い)
しかし、この変化は私にとってあまりに急激なものに感じる。
おそらく、年金財政の将来展望の厳しさから、一気に世論形成を図ってきたように感じているが、一次産業の衰退や製造業におけるFA化、ネット社会の進展による職業構造の変化に社会が追いつけず、大量の失業者予備軍ができていると思われる。
「リストラ」という言葉が流行った時代であれば企業は余剰人員をリストラすれば良かったが、今の時代にそれはできず、人件費を抑えることで(この20年間給与を上げず)、雇い続けた反動が出ているのだと思う。
その結果、正規雇用が減少、非正規雇用やニートが増加し、将来に対する不安が頭をもたげてきている。
政府としても長寿化に伴う年金や社会福祉支出の増大と税収のバランスが取れず、「ニッポン一億総活躍プラン」という美名の元に働き続けることが「善」であるという刷り込みが庶民の将来に対する不安心理とマッチして受け入れられたのだと思う。
(つづく)
